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近年の日本サッカーでは「人もボールも動かせ」というフレーズが流行しています。私は常々、こう問いかけています。

「なぜボールを動かさなければいけないのですか」
「なぜ人が走らなければいけないのですか」

きっと、ボールを取られてしまうからだと思います。

「ボールを動かした方が相手に取られないだろう」という考え方もあると思います。しかし私は、ボールをわざわざ動かさなくても取られません。だから、人が動くとかボールが動くとか口にする前に、取られない技術を身につければいいのではないか、と思うのです。

練習を重ねて、ボールを取られない選手になったとします。そうしたら、ボールをもらいたくてもらいたくて、仕方がなくなるでしょう。

でも、厳しくマークされていたらパスはもらえません。そのとき、どうしますか。マークをハズしてボールをもらうために、足を動かすはずです。そうすれば、そこにボールは渡ってきます。

これはどういうことでしょうか。誰かに命じられたからではなく、自然に人もボールも動いてはいませんか。

「走れと言われたから走る。ボールを動かせと言われたから動かす」
「ボールがほしくて仕方がないから走る。そこにボールが回ってくる」

この二つの考え方に、ものすごく大きな違いがあることがわかるでしょう。そして、どちらが本質的で、どちらが戦略的かがわかるでしょう。

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「日本サッカーを救う「超戦術」」 風間八宏