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ただ昔のプロって、今の人みたいな技術はなかったですけど、生きる知恵は持ってましたよね。世渡り上手って多かったような気しないですか。

——例えばどんなことですか。

例えば、ゴトやるのに周りの客を手なずけるとか、常連客を全部自分の味方にするとか、あと、これ言葉悪いですけど、警察呼ばれないように店員を買うとか、店員を全部自分の味方にして。こういう部分って、昔の人の方が優れていましたよね。いろいろ騙されたりしましたけど、そういう部分で昔の人にはずいぶん教えられたことがあると思いますね。

——パチプロっていろんな資質が必要で、パチンコの腕はもちろんですけど、例えば情報収集能力だったり、行動力だったり、長いこと現場を維持するための工夫とか、今内田さんが言ったような店員や常連も味方にしちゃうようなコミュニケーション能力とか、色々必要ですよね。

今の人にはそういうのはないですよね。

——オラオラやって食い散らかすだけっていう・・・。

計算とかいろんなスキルは上がっていると思いますけども、昔の人って、言い方悪いですけど、世渡りが上手いのと、釘を見る能力もヘタでは生き残れなかったですから、一般台の頃は。もしかしたら、今より釘の重要度は高かったですから、釘を見る力は昔の人の方があったんじゃないかと思いますね。

——さっき言ってましたけど、イヤミなんかだと、極力長く使えるように現場を残すような努力もしてきたじゃないですか。

今それも悩んでるんです。ツブした方がいいのかツブさない方がいいのか。

——そこは正解はないですからね。今の子はたぶんやるだけやっちゃう、明日の保証なんてどこにもないんだから今日取れるだけ取っちゃう、そういう考え方ですよね。おそらくスロットがそういうカルチャーだったから、そういう影響はあるような気はしますけど。

やってる人が10人いて、ツブしてもいいって人が9人、残そうとする人が1人だったら、9人の方に合わせるしかないですよね。

——残すために遠慮した方が損しますよね。あとは今は権利もへったくれもないみたいですよ。

自分もタコラッシュとかやってても、翌日(別のプロが台を)取りに来ますよね。自分がやってても、翌日平気な顔して朝並んで取りに来ますよ、そういう時代なんです今は。

——それも、昔のパチプロの仁義で考えたらヒドい話じゃないですか。でも結局今は、昔にはあったパチプロ特有のアウトロー同士の取り決め、カルチャーみたいなものが崩壊しちゃったんですよね。良い悪いの話ではないかもしれないですけど。

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「パチンコで生きていく技術」 ヒロシ・ヤング